奈義山の麓、日本原の静かな田舎町で育った大和さなぎは、

物心ついた頃から「強くあれ」と教えられてきた。

祖父は剣術の達人で、厳しい鍛錬を課された。

さなぎは負けず嫌いな性格で、泣きながらも粘り強く努力し、

やがて村の剣術大会で優勝するほどの腕前を身につけた。

しかし、15歳の時に祖父が急逝。頼れる存在を失い、さなぎは深い孤独に陥った。

自分を支えてくれた人を守れなかった後悔が、彼女の心に影を落とした。

そんな中、地元の工場で事故が発生。

さなぎは逃げ遅れた人々を助けるため、猛火の中に飛び込み、多くの人を救い出した。

自身もケガを負ったが、「人を守るために戦う」と心に誓った瞬間だった。

その行動を知った鐵野ミライは、さなぎの勇気を認め、仲間に迎え入れた。

口下手で誤解されがちだが、誰よりも仲間思いな彼女は、危機の中でその強さを発揮していく。