豊川のにぎやかな商店街で育った稲荷ふみかは、誰よりも明るく、元気で無邪気な少女だった。
地元の神社「豊川稲荷」の行事が大好きで、巫女の手伝いをしながら「みんなを笑顔にすること」を目標にしていた。
だが、その笑顔の裏には、幼い頃から背負ってきた悲しみがあった。両親は共に商売人で、忙しさからふみかに構う時間が少なかった。
寂しさを紛らわせるため、ふみかはいつも友達と遊び、誰よりも明るく振る舞っていた。
そんなある日、商店街が火災に見舞われ、ふみかの実家も焼けてしまった。
両親はケガをを負い、店は再建のめどが立たなかった。
落ち込む両親を見て、「自分が笑顔でいれば、きっとみんな元気になる」と、ふみかはいつも以上に明るく振る舞った。
その姿が、鐵野ミライの目に留まる。
ミライはふみかの強がりを見抜き、「無理に笑わなくていい」と声をかけた。
初めて自分の気持ちを理解してくれた人の言葉に、ふみかは涙をこぼした。
それから、ふみかはミライたちと共に活動することを決意。
自らの明るさを活かし、どんな困難にも立ち向かう存在となった。